株式会社アトムアソート

土木から住宅へ転身
独学で模索した家づくり

私は大学で工学を学び、卒業後はマンションの現場監督など土木業界で経験を積んだのちに独立。初めて住宅を手掛けるようになったのは47歳の時です。地域の見学会に参加したり、アメリカのハウスメーカーを視察して回ったりと自分なりの家づくりを模索して…。以前はもう少し大きい規模で、分譲地なども手掛けていましたが、現在は注文住宅に絞っています。なにぶん1人で全部やっているので、まずは自分の目の届く範囲に集中して向き合うことを大切にしているんです。

高性能×個性派デザイン
イメージは水彩画で提案

お客さまは香川・松山・徳島を中心に30代から70代まで幅広く、初めて家を建てるという方が多いですね。住宅性能は時代の流れに沿うものを常に追求し、全棟がZEH基準をクリア、HEAT20ではG2レベルを水準にG3レベルを目指しているところです。
住宅性能の高さとともに、「ここでしかできない」デザインにこだわるのが当社の特長。お客さまが求める「個性的なおうち」を実現する提案が得意です。もともと自分なりに図面を描けるようになろうと始めたのがスケッチで、今も設計のベースは水彩画。私、お客さまとの面談では「私の家を建ててもいいですか？」と聞くんです。なぜなら、当社の家づくりの原点は、私自身が見たヨーロッパの風景だからです。

旅の風景をヒントに生まれた
人気シリーズ
まだまだ「伝説」をつくりたい！

　ヨーロッパには、今でも叶うことなら住みたいと思っているほど。旅先でいろんな写真を撮りためてイメージをふくらませてきましたが、中でも印象に残っているのはスペインです。バルの並ぶ石畳の道、柑橘類の街路樹、人を喜ばせようとする陽気な国民性、空や海の鮮やかなブルーとまぶしい太陽…そこから生まれたのが、「パティオのある家」シリーズでした。
もちろん日本とは気候風土が違いますが、私が現地で感じた「空気感」を伝えたい。小さい空間をうまく生かし、外からの視線と雨風を避けつつ、草花があふれてさわやかな風が抜ける「パティオのある家」は、2021年の発表以降ヒット商品となりました。地中海のポジティブな雰囲気に満ちた空間になっていると思いますよ。

かつて私が手掛けた地下室付きの家を、当時小学1年生のお子さんと一緒に見に来た方がいました。その子が大人になってから「覚えてますか？」と当社に飛び込んできて、「結婚して家を建てることになり、地下にトレーニングルームがほしい」と。センターパティオも採用してくれて…あの『地下室のある家』は今も印象深い仕事の一つです。
起業した時の「やるからには飛び抜けたい！」という思いは、今も変わらぬ私の夢です。周囲から飛びぬけたと言える伝説をつくって、後進にバトンタッチしたい。今は事業継承も視野に入れながら、理想の家づくりをまだまだ追求していくつもりです。