わからないことに直面した時は、落ち着いて「自分ならどうするか」を考える。鋭い観察眼と貪欲に学ぶ姿勢を持つ白木さんは、独力でさまざまなニーズを切り拓いています。
20年ほど前まで店舗の設計施工などを手掛ける企業に勤めていましたが、気が付いたら1人でやるようになっていて…(笑)。件数が多い時は私が信頼するサポートメンバーに協力してもらうこともありますが、基本的にはすべて1人で対応しています。自分でできることはとにかく何でもやってきました。
独立当初は1軒1軒自分の足で御用聞きに回る訪問販売から始めたんですが、4日目にはちょっとした工事の仕事をいただいて、さらに1カ月後、納屋の新築を受注。まさにトントン拍子という感じで、「やれる!」という手応えをつかみ、5年ほどで法人化しました。素人からのスタートでわからないこともたくさんあったなりに、設計から現場まで一通りのことは学んで、大工さんたちの仕事をサポートするうちに身についた技術や知識も多く、経験値は高いんじゃないかと思います。
今は専門職を監理するディレクターとして現場にかかわる方が多いですね。住宅がメインですが、長年業界で育んだネットワークを通じて、店舗や病院、体育館などの内装から土木工事まで幅広く対応できます。
お客さまは20代から80代まで幅広く、各世代に合わせた注文住宅を年3~4棟ペースで手掛けています。9割がご紹介で、リフォームの延長で…というパターンも多いかな。耐震対策の補助制度、こどもみらい住宅支援事業、長期優良住宅の優遇制度といった補助金活用の情報もご提供して、賢く建てるお手伝いをします。
大切にしているのは、お客さまとのつながり。納屋の依頼をいただいたお客さまとも、まだお付き合いがありますよ。つながりがあるからこそ、ご紹介で安定したニーズを守っていけるんです。
家づくりのこだわりは、構造材に無垢材を使うこと。耐用年数に優れ、長く安心して住めます。なるべくギャップをなくしたいから、打ち合わせではその場でお客さまと一緒にどんどん間取りを固めていく方針です。お客さまの好みはしっかり聞き取って、デメリットもきちんと伝えつつ、納得できる家を建てていただきます。
独立して22年、創業当時1歳だった息子も、今やすっかり大人です。建築は「ありがとう」をいただく仕事だと思っていますし、いただけるように努力すべき仕事でもある。「自分の仕事だ」と胸を張って言えるよう、これからも自分にできることにはすべて挑戦したいと思っています。